郡上八幡ってどんな町? “水と町並み”の魅力を歩く
日本一の水の町って、どんなところ?
岐阜県郡上市八幡町。
ここは「郡上おどり」で有名な場所ですが、それだけでは語れない奥行きを持つ町です。
山に囲まれ、清流・吉田川が町を貫き、どこを歩いても水音が聞こえる。
「水の町」と呼ばれるのは、景観だけじゃなく、暮らしの中に“水”が根付いているからなんです。
この記事では、初めて郡上八幡を訪れる人のために、その町の空気を“歩きながら”味わうような視点でご紹介します。
1|宗祇水と水舟の文化
郡上八幡を歩くと、道のいたるところに“水舟”と呼ばれる水場があります。
2段に分かれた石の水槽は、上段が飲料用、下段が野菜や食器を洗う生活用水。
町の人々が今も使っているこの仕組みに、共存と分かち合いの知恵を感じます。
中心部にある「宗祇水(そうぎすい)」は日本名水百選の第1号。
ひんやりした水に触れるだけで、心がスーッと静まるような感覚を味わえます。
2|吉田川と小駄良川の“音”を聞く
町の中心を流れる吉田川、その支流の小駄良川。
川のせせらぎ、石にあたる水音、橋を渡る下駄の音。
耳を澄ますと、町のBGMはすべて“水の音”なんです。
夏は川に足をつけたり、飛び込みスポットを見て回るだけでも旅気分。
朝や夕方の川沿いの散歩は、まるで町と呼吸を合わせるような時間になります。
3|古い町並みと「暮らしの風景」
郡上八幡は“観光地っぽくない観光地”。
江戸時代から続く町家が残る一方で、洗濯物が干してあったり、子どもが遊んでいたり暮らしがそのまま町並みの一部になっています。
城下町の風情はもちろん、建物の木の質感や表札、軒下の草花にも目を向けて歩いてみてください。
観光パンフレットに載っていない「町の温度」が見えてきます。
4|町と旅人をつなぐ人たち
郡上八幡は「話しかけられる町」でもあります。
店先のおばあちゃんが「どこから来たの?」と声をかけてくれたり、カフェの店主が町の裏話をしてくれたり。
旅人をお客さんではなく「町の一部」として迎えてくれる文化が根づいているから、ただ歩くだけで、町と人の距離が近づいていきます。
5|郡上八幡を歩く前に知っておきたいこと
町の広さと歩く時間感覚
郡上八幡の中心エリアはとてもコンパクト。
観光スポットや食べ歩きエリアは、ほぼ半径1km以内にギュッと集まっているので、のんびり歩いても半日〜1日で十分まわれます。
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観光だけなら「2〜3時間」でもOK
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写真を撮ったり、食べ歩きしたりするなら「1日滞在」がおすすめ
🚌アクセスと移動手段
最寄り駅:長良川鉄道「郡上八幡駅」
ここから観光の中心地(城下町プラザ周辺)までは徒歩で約20分ですが、道中に坂や交通量の多い道もあるため、以下の方法が便利です。
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まめバス(市内循環バス):駅から「城下町プラザ」まで10分程度、料金100円〜
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タクシー:1,000円前後、荷物が多いときや雨の日に便利
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宿によっては送迎サービスあり(楽天トラベルで事前確認がおすすめ)
👟服装と持ち物のポイント
町歩きに最適なスタイルは、「軽やか&動きやすい」こと。
郡上の町並みは石畳・坂・細道もあるため、服装・持ち物の選び方で疲労感が変わります。
おすすめ服装:
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スニーカーや柔らかめのサンダル(浴衣×下駄は写真映えするけど歩きすぎ注意)
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日よけ用の帽子やUVカットの羽織もの(夏場)
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寒暖差が出る秋はストールや薄手の上着を携帯
持っていると便利なもの:
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小さめのショルダーバッグ or リュック(両手が空く)
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飲み物(自販機や売店はあるが少なめ)
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ウェットティッシュや除菌スプレー(食べ歩きや水場利用に)
💧湧き水利用の注意点
郡上八幡には「宗祇水」や「水舟」など、生活に根付いた湧き水文化があります。
そのまま飲める場所もありますが、すべてが飲用とは限りません。
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飲める場所:明記された案内板(「飲用可」など)あり
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生活用水としての場所:野菜や道具を洗うための水場。ここでは飲まないのがマナー
町を歩くときは、水との距離感も「共にある文化」として感じてみてください。
まとめ|郡上八幡は“風景と暮らし”が共存する町
郡上八幡は、派手な観光地ではありません。
けれど、歩けば歩くほど、五感で町とつながっていくそんな場所です。
水の音に耳を澄ませ、石畳を踏みしめ、すれ違う人に会釈する。
それだけで、旅は少し深く、少し優しくなる。
郡上八幡、あなたの次の旅の入口に、ぜひどうぞ。
ぶらり食べ歩きルート|おすすめグルメ5選
郡上八幡の“味”は、町を歩くことから始まる
郡上八幡の旅は、「食べること」と「歩くこと」が一体になったような町歩きが魅力です。
観光地というより、暮らしの中を歩くように、五感で町の味を感じられる。
この記事では、古い町並みの中で立ち寄れる「おすすめグルメ5選」を、歩くルートとあわせてご紹介します。
1. 明宝ハムの串焼き|肉の旨みがぎゅっと詰まった郡上の名物
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まずは腹ごしらえにぴったりな一品。
岐阜県郡上市のブランド「明宝ハム」を厚切りにして炭火で焼いた、香ばしさ満点の串焼き。
▶ 場所:城下町プラザ周辺の屋台や土産店前で販売あり
▶ 価格:300〜400円前後
▶ メモ:1本でもボリュームあり、ビールにも合う
2. 郡上味噌の田楽|郷土の味を一本に凝縮
郡上の味噌は甘みと香りが強く、豆腐田楽や里芋田楽にすると絶品です。
焼きたてをその場で味わえる店もあり、素朴なのに後を引くおいしさですよ。
▶ 場所:「糸カフェ」近くの味噌屋台や専門店
▶ 価格:1本200円〜
▶ メモ:1本だけでも満足感あり、店先の香りに誘われてしまう
3. わらび餅(天然水仕込み)|水の町ならではのひんやり甘味
夏の郡上八幡にぴったりの甘味。
地元の湧き水で練られたわらび餅は、ぷるんとした食感と、きなこの香ばしさが絶妙です。
▶ 場所:「郡上八幡博覧館」近くの和菓子屋「亀寿堂」など
▶ 価格:300円〜
▶ メモ:食べ歩き用に小パック対応もあり、川沿いで食べると格別
4. 醤油せんべい&飛騨牛しぐれ煮せんべい|香ばしい町のおやつ
町の角にある小さな醤油屋さんで買える焼きたてせんべいや、飛騨牛しぐれ煮を使った変わり種せんべい。
甘くない系の食べ歩きにぴったりです。
▶ 場所:「丸昌醸造場」などの町中の老舗店
▶ 価格:100円〜200円
▶ メモ:試食OKな店もあるので、気軽に立ち寄れる
5. 手焼き五平餅|甘辛ダレと香ばしさがクセになる
中部地方の定番・五平餅は、郡上八幡でも名物のひとつ。
味噌とクルミダレの焦げた香りが食欲をそそります。
▶ 場所:「さんぷる工房」近くの屋台や飲食店前
▶ 価格:200〜300円
▶ メモ:焼きたてが命。行列のできる店もある
食べ歩きルートのすすめ方とマナー
- 食べ歩きは「立ち止まってその場で食べる」が基本マナー
- ゴミ箱の場所は少ないので、小袋持参がおすすめ
- 水路沿いや川辺に腰かけて一息つくのも◎
町の味は、旅の記憶になる
郡上八幡の町は、どこを歩いても“香り”があります。
味噌の香ばしさ、わらび餅の甘い香り、焼きたての五平餅の湯気——
その一つひとつが、町と旅人をつなぐ「味の記憶」になるんです。
ぜひ、郡上八幡の町を、食べながら歩いてみてください。
郡上八幡で“暮らすように旅する”宿と服装のすすめ
目的:滞在価値アップ+楽天トラベル or ファッション系商品へ誘導
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古い町並みを歩くなら、動きやすい和風カジュアルがおすすめ
例:浴衣、甚平、スニーカー、ショルダーバッグ etc. -
宿は「町中の町家旅館」or「川沿いの癒し宿」or「カフェ併設型のゲストハウス」などタイプ別に紹介
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時間があれば、郡上八幡城の夕景 or 宗祇水でボーっとタイム
郡上八幡は、食と風景が“混ざり合う”町
歩いてみるとわかる。郡上八幡の町は、ただの観光地ではない。
ひとつひとつの店、道、川、橋に「暮らしの延長線」がある。
だからこそ、食べ歩きもただのグルメツアーじゃなくて、町のリズムを味わう旅になるんです。
今回紹介したルートのふりかえり
- 朝の町家カフェ(チロル・糸カフェ)でゆっくりスタート
- 宗祇水や吉田川を眺めながらのんびり散歩
- 明宝ハム、味噌田楽、わらび餅などを片手に、町と対話するように歩く
- 夕方には城下町を抜けて、静かなカフェや土産物店で一息
その全部が「観光地」ではなく、「誰かが生きてる風景」だった。
宿でゆっくり整える夜へ
町を歩いて感じたことを、宿で振り返る時間もまた旅の醍醐味。
楽天トラベルなら、食べ歩きエリアに近い宿がすぐ探せます。
旅の延長線上にある記事たち
- ▶ 郡上おどり初参加記はこちら
- ▶ 郡上八幡+1の整う観光スポット特集
- ▶ 郡上八幡の秋旅モデルコース(準備中)
最後に|この町の“音”を、もう一度聞きたくなる
下駄の音、川の音、扉の開く音、人の話す声。
それがこの町のBGM。
また来たくなる町。それが郡上八幡。
今度は誰と、どんな時間を味わいたいですか?
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